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NEIGHBORHOOD

湖都コーポレーションの
価値観やセンスで
キュレーションした
地元・滋賀県の
素敵なお店や
アクティビティを
ご紹介します。

伝統工芸×スリップのうつわ

@甲賀市信楽町

以前より、当社ジェネラルオフィスで展示させて頂いており、ひときわ存在感を放っているこの器は、山田洋次さんの作品です。P1080561

今回はその山田 洋次さんの自宅兼工房へ伺いました。山田様は滋賀県東近江市のご出身で、現在は信楽で居住し、工房を営んでおられます。

かねてより、お会いしたくオファーをさせて頂き、お忙しい中時間を割いてくださいました。小さな集落の細い道を上ったところに、自宅兼工房があります。塀や庭先には成形された焼く前の作品が干されています。

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とても古い民家で、玄関も木製の引き戸、中に入ると広い土間があり、出居につながります。一部は床を張り替えたそうです。冬は特に寒いそうですが、古い柱の色や板張りの縁側、ガラスの障子戸がとても趣があって、懐かしく落ち着いた空間でした。

奥様がお茶とお菓子を出してくださいました。器は山田さんの作品です。

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小皿、ポット、湯さまし、湯のみ…器の色使いにどこか懐かしさを感じるのですが、この物があふれる現代では新鮮にも感じます。器に置いたお菓子、湯のみに入れられたお茶、食材と器それぞれがお互いを引きたててさらに魅力を増します。

ご夫婦にお話しを聞かせていただきました。

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もともとは化学を学ばれていたそうですが、大学3回生のときに訪れた信楽で“自分に合っているな”と感じ、陶芸を始められたそうです。

陶芸の基礎は信楽窯業試験場で学ばれました。ある日、ポスターに載っていたスリップの器を見て、初めて物を見て感動されたそうです。そこから、写真や本などを見て独学でスリップウェアを学んだそうです。

 

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陶芸をやりだした最初の頃は陶芸で食べていくことができず、お勤めに出る傍らで作品を作っていたそうです。

今では多くの雑誌に取り上げられ、個展やグループ展に出展するなど、大変お忙しくされています。日本各地のショップで取り扱われていて、たくさんのファンもいらっしゃいます。少し前までは若い方向けにとデザインをしていたのが、最近は気を抜いてやろうということで自分のやりたいデザインをされています。

お話を伺ったあと、窯と工房を案内してくださいました。

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敷地内に小屋を作り、灯油式と電気式の窯を置いています。ここで24時間火を入れて焼き上げるそうです。次に工房で絵付けを実演していただきました。

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OLYMPUS DIGITAL CAMERA絵付けの段階では平らなプレートです。それにベース色の化粧土をかけ、スポイトで模様を描いていきます。機械が作る線や模様とは全く違い、山田さんの描く線や模様からはリズムが生まれ、躍動感が感じられます。絵付けされた器はチョコレート菓子のようです。

1日半ほど乾かし、石膏の型で成形されます。そして、焼くことにより色艶が変わり味のある表情が現われます。絵付けは一瞬ではありましたが、陶芸をやってこられた15年が詰まっているような気がします。だから、魅了されるのかもしれません。

お話を聞いた後、山田さんの作品を見ると以前よりも奥深さを感じます。人の手を加えられたものはやはり素敵ですね。

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山田様、奥様、お忙しい中お時間をいただきありがとうございました!