魅力溢れる手工芸作家が集まる杜
スウェーデン語で「手工芸」を意味するヘムスロイド。
自然あふれることうヘムスロイド村には、
工芸作品を作り上げる職人がそれぞれ5つの工房を構えています。
ことうヘムスロイド村は手工芸を通じて
スウェーデンとの交流を行うことを目的に築かれ、
まもなく26年目を迎えようとしています。
今回はそのヘムスロイド村で、開村当初から工芸作品と向き合い続けている
鍛冶職人 石倉創さん・康夫さんご兄弟にお会いしてきました。
国内のみならず、海外でも数々の評価を受けるご兄弟が、
この道を目指すきっかけは1冊の本との出会いだと語ります。
アレクサンダー・G・ウエガーの「The Modern Blacksmith」
この本からの刺激を受け、海外を旅し、鉄作家としての道を志したと言います。
最初は鉄をたたく事が楽しいという純粋な思いからスタートし、
徐々に何か面白いものを作れないかと模索していったそうです。
最初はなかなかうまくいかず、ぎりぎりの生活をしていたこともあったそう。
そんなご兄弟が鉄作家として、ことうヘムスロイド村で工房を構えることができた
最大の理由は「人とのつながり」だと口を揃えて仰います。
実際にお話をさせて頂き、この妙な親近感、
懐かしさすら覚えるようなとても不思議な感覚。
ご兄弟の魅力にどんどん引き込まれていきました。
思いは、会って話さないと伝わらない。頭で考えるだけでは、
オリジナリティは生まれない。という考えを持っておられ、
人との会話、そして何よりも人間関係を大切にされています。
この考えが、奇跡のような偶然を数々生みだし、
鉄作家としての道を歩み続ける大きな支えとなっている気がします。
30年以上、共に鉄作家として歩んでこられた石倉ご兄弟。
これまで、方向性は違っても、お互いを刺激し合える関係でいられることを
意識されてきたとのこと。
価値のある作品を作り上げるには、
この関係でないと美しいものは完成しないと考えるご兄弟は、
「情報に溢れるこんな時代だからこそ、その先のものを求めるには行動あるのみ。
新しい発見をし続けるにはこれしかない。」と。
とても印象的なお言葉でした。
人との会話や関係を大切にしている仕事は私たちも同じです。
相手の事を知りたいという気持ちで行動できるかが
私たちの働きをより価値のあるものにする大きな指針が見えた気がしました。
ヘムスロイド村を守り続けてきた石倉創さん・康夫さん。
またお二人の元を訪れたいと思います。
みなさんもぜひ、ヘムスロイド村へ足を運んでみてはいかがでしょうか。
毎年5月には「ヘムスロイドの杜まつり」を開催されているので
たくさんの作品を一度に楽しめますよ!
人や作品、素敵な出会いがあるかもしれません。
【ことうヘムスロイド村】
〒527-0102 滋賀県東近江市平柳町568
URL: http://www.koto-hems.com/
【金属工房 鍛・FORGE・WORKS】
℡:0749-45-2526
mail:tfw-ys@soleil.ocn.ne.jp
URL: http://tan-forge.com/